2014年3月1日土曜日

デジカメの外部電源  ★ 追記・モバイルバッテリは面白い!

私は製作記事を書くとき、ちょっと変わった使い方ですがこの作業台に
カメラアームを取り付けることが多いです。
http://park15.wakwak.com/~ja1cvf/diy/repair-chest/repair-chest.html
http://ja1cvf1.blogspot.jp/2011/08/camera-arm.html
このアームにカメラを取り付け小物を作った時写真を撮るのに利用するのですがコンパクトデジカメの電池はすぐになくなります。(電池が古いのも一因)

そんなわけで外部電源を作って見ました。
カメラの電池はほとんどが3.7Vのリチュウムイオン電池です。
カメラ電池と同じ大きさの外部電源接続コネクタを作ればよいのです。
Finepixの取説より引用・クリックすると拡大
カメラによってはそのような便利ツールを売ってますが結構なお値段です。
ジャンクを寄せ集め造るのは簡単と造り始めたのですが結構厄介なトラブルに見舞われました。
デジカメは電池が切れると過放電させないように自動的に電源を落とします。
単純に電圧が下がったらおしまいにすると考えていたんですが実際にはもっと込み入ったことをやっているようです。

カメラによって違うと思いますが電圧の変動なども見ているようです。この辺は何処のメーカもブラックボックスで本当のことはわかりません。
今回使ったカメラは「FINEPIX F100」ですがカメラに悪影響を与える可能性もありますのでご注意ください。
純正バッテリのサイズをキッチリ測りDCカプラ(接続アダプタ)を作りました。接続する電源は携帯用の5V-ACアダプタを3.7Vに下げることを考えました。これは5vの出力にダイオードを2本直列に入れただけです。普段よくやる手法でかんたんに3.5~3.7Vの電圧を得られます。
しこしこの方法は失敗でした。
一瞬電源は入りますがすぐに切断されます。
危険を承知で電圧を上げるべくダイオードを一本にしました。結果は同じでした。
『電圧以外の何かを見ている』と感じたのですがそれらしいものを見つけることはできません。
* 一例として完全に電池カバーが閉まらないと動作しない小さなレバーが有ります。

『電圧の変動を見ているのだ』と思いダイオードの所にコンデンサを入れて見ました。
結論はダメです。
1ファラッドと云う電気2重層コンデンサで試して見たのですがそれもダメ。
何だか良く解らないけれど、DCカプラに短いコードで電池を仮付けしてみました。ちゃんと動作します。
実験を参考に、DCカプラのコードを使用条件から考え1mほどにして1000mA/hの電池を繋いでみました。もちろんリチュウムイオン電池です。コードが短いときはちゃんと動作したのに長くしたらダメです。
原因は何でしょう???
『電圧変動を見ている』 としか考えられません!!!
あまり読んだことのない取説を読んでるうちに『DCカプラを接続するとカメラの特別機能 綺麗ナビ がONになります』との記述を発見。
まだ何らかのセンサが組み込まれているようです。
私の作ったDCカプラは2端子で電池の+と-だけしかありません。カメラの中を覗いてもそれ以上の情報は得られません。
純正のDCカプラを見たコトがないのです。
結局、外部電源の高安定化を図るしか思いつきません。
DCカプラのスペースはレギュレータを組み込むには小さすぎます。
小型の電池を使って、さらに充電しながら使うコトを考えました。これは成功です。
しかし接続コードやコネクタに大きな問題が有ることに気が付きました。電極の露出部分が多く万一に備えフューズの必要性を感じます。
自動復帰のポリSWなどが良いと思いますがスペースの問題で困難です。と云う訳で今回は保護回路無しです。万一の場合一切責任を持ちませんので気軽に真似しないように願います。
充電用の電源はモバイルバッテリと呼ばれる電池内蔵のACアダプタです。一般的にはACで内部電池(3.7V)を充電しコンバータで5Vの電圧を出力します。今回はこれを改造して3.7Vの出力を取り出すコネクタを付けました。(on-offSW脇黒いコネクタ)
電池容量は1100mAです。
もちろん5V出力の機能は残しています。
* 最近基板のジャンパ用に使うゼロΩ抵抗?と云うモノをフューズ代わりに使った製作記事を時々見かけます。
気になるので私も実験して見ましたがフューズの代用として全く機能しません。数Aの電流を流しても溶断することなくフューズ代用としては使えません。

★ モバイルバッテリは面白い

モバイルバッテリを使っているうちにその便利さに改めて気が付きました。
モバイルバッテリをACで充電しながら他の電池を並列充電するとモバイルバッテリの電池と外部の電池の両方が同時に充電できます。 *改造した3.7V出力からの充電です。
今回実験している並列充電はリチュウムイオン電池の特性を考慮した充電最大電圧をきっちり押さえた定電圧移行型充電器で可能なことです。

充電器の電流容量が気になりますが過電流制御が適当に働いているようで過熱などの現象は起きていません。
但し、これはすべての場合にOKとは云いきれませんので実験は自己責任でお願いします。
モバイルバッテリは常用電源の電池切れ緊急対策が本来の目的ですから常に満充電にして置くことにより充電器の過電流対策にもなると思います。
今回実証実験として安物の 『電動ドライバ』 をターゲットにしました。
このドライバはニッケル水素電池を使用していましたが自己放電が多く 使いたい時には電池切れ でとても使い難かったのです。そろそろオリジナルの電池もくたびれて来ましたのでノートパソコンからの外し品・18650型のリチュウムイオン電池に交換してみました。
接続ケーブルは両端に丸形のDCプラグを付けて作ります。種類が沢山あり過ぎて適合品を探すのに一苦労します。
電池は小さくなりましたが容量はずっと大きくなっています。
この改造によりオリジナルの充電器は使えません。また、内部に電源逆接保護のダイオードが入っていますのでそれを外さないと使えません。(バイパスさせる)
さらにカメラ電池の場合と同様ショートの危険対策としてフューズなど組み込みをお勧めします。